「原発にNO!浜岡原発を廃炉に」れいわ新選組 静岡2区総支部長 大池ゆきお インタビュー

大池ゆきお(れいわ新選組)

静岡2区 総支部長 大池ゆきお インタビュー <前篇>

次期衆議院選挙に向けて、れいわ新選組から候補予定者が続々と発表されています。支持者向けサイト「We Are れいわ新選組」では、候補予定者のインタビューや、支部の紹介、ボランティアの活動などをお伝えしていきます。

今回は、静岡2区から立候補予定の大池ゆきおさんのインタビュー。会社員、市会議員、県会議員と経歴を積み重ねる中で生まれた葛藤、れいわ新選組から候補予定者となり現在に至るまでの活動を、ロングインタビューをどうぞ。※2020/12/13公開

(インタビュアー:チーム駿河・えびちゃん)

「国会議員になって、浜岡原発は廃炉にする」

開発設計担当のエンジニア~ 市議会議員時代

- 静岡2区総支部長・大池ゆきおさんに、今日はインタビューをしていきたいと思います。まずは自己紹介をお願いします。

【大池ゆきおさん(以下、大池)】はい。今年(2020年)の2月に、れいわ新選組から静岡県の2区で公認予定をいただいた大池ゆきおです。私は大学を卒業して、普通の民間の企業に就職しました。静岡県の島田市という街にある、自動車用のメーターを作る会社で、開発設計のエンジニアとして勤めていました。その傍ら、職場の代表として組合活動をやっていました。

30代半ば頃に、自分自身も管理職になる年齢になったので、組合は辞めなきゃいけないなっていう時に、会社の代表ということで市議会議員に立候補することになりました。その時はトップ当選で、それ以降3期やっています。なんていうのかな、迷いもなく悩みもなく、ただひたすら議員という仕事を、淡々と、問題を起こさず、会社に迷惑をかけずにやっていましたね。

- サラリーマンみたいな議員さんですね。

【大池】そうなんですよ。本当に、優等生の議員が求められていたし、それを演じなければいけないと自分も思ってたし、その通りにやっていたんですね。だから、当然、時の市長ができれば、市長と仲良くなって。やってもらうことはしっかりやってもらって。権力に立ち向かうとか、悪事を挫くなどということはせずに、優等生な議員をやってました。ただ自分の中では、何となく政治の世界に入ったから、やっぱり世の中のためにならなければいけないし、世の中のためになってない制度とかシステムというのは、壊して新しいものに変えなければいけないという思いは当然あった。あったけど、やれなかった。

そのあと、時の民主党ができて、私が住んでいる地域にも小選挙区の民主党の候補者が公募で選ばれてきて。彼と付き合い始めて、日本を変えなければいけない、二大政党制にして、自民党でない発想で、新しい時代を民主党として作りたいという話を何回もしたわけですね。そうすると、自分の気持ちの中で、「そうだよね。それをやるのが政治家だよね。私も市会議員になって、それができてないけど、やらなければいけないよね」っていう思いになってきたんですよ。

大池ゆきお(れいわ新選組)
事務所でインタビューに答える大池さん

県会議員への立候補~福島第一原子力発電所事故で固まる想い

- 市議会議員を3期やって、そのあと静岡県会議員に。

【大池】その頃、我が街も市町村合併の嵐が吹き荒れて、隣の町と一緒になって人口増えたことによって、県会議員の定数が1人から2人に増えたんです。二大政党制の波が来てたもんだから、 2人になるということは当然、自民党が1人、野党が1人になる。でも選挙が近づいて来た時に、野党側の候補者がいない。組合や会社に迷惑かけないという活動をしてきたから、そんな簡単には県会議員の話があっても受けられるわけないけれど、心の中では新たな時代に対応しなければいけないなという思いがあって。

その時は女房に相談したんですよ。「県会議員やって、日本を変えてみたい」って。そしたら「あなたがそう思うなら、やってみれば?」って言われて。子どもはまだ小さかったけど、じゃあやってみようという気になりました。しかし、市議とは事情が異なるから、会社員のまま立候補することは会社には認めてもらえなかったんですよね。与党と野党に分かれてる中で立ち振る舞うのは、要は、軋轢が出るから。

- 止められたわけですね。県議に立候補するなら、会社は辞めないといけない。

【大池】 従順なサラリーマンをやってきたもんですから、 会社を辞めるという選択でいいのか考えましたけど。でも、それよりも民主党という新しい政党において、時代を変えられるという思いの方がもう強くなっちゃって。だから辞表を出して、県会議員にチャレンジすることを決断しました。

- やはり、市議とはできることが全然違うんですか?

【大池】 全然違う。もう、レベルが違う。民主党公認の民主党員として県議会の中でもその会派に属してました。当時は、民主党は与党になる年でしたから、当然ながらいろんな要望等をいろんなところから聞いたりして、それが国の政策に反映されていく過程なんかを体験させてもらいました。そして、2期目の選挙の時に東北の震災が起きたんです。そして、福島の原発事故も起きたんです。選挙をやりながら、丁度テレビで見ていました。

- 2期目の選挙の最中ですか?

【大池】最中ですね。凄まじいことが東北で起きているし、日本がひっくり返るような形になってしまって。放射能が静岡県まで飛んで来て、新茶が5月に取れるのにセシウムが降り注いで、 部分的にだけれども、取ったばかりの新茶がどんどん高濃度に汚染されていって、それで飲める飲めないの話が出てきたり。2期目に受かったあとも、民主党政権でそういった対応に忙殺されながら議員活動をやっていました。

震災直後の原子力政策の中で、浜岡原発を当時の民主党・菅総理が英断で止めて。それで民主党は「原発ゼロ」っていうのを政策として始めるわけですね。原発はダメだと。原発は壊れるわけがないと思ってたのが壊れたという現実を見て、「安全だというのは、何を言われても信じることができない。だって、あんなに壊れてしまったことが実証されてるわけだから。我々の地域をしっかり守っていく、子どもたちにしっかり渡してくためには、浜岡原発はいらない」という思いで動き始めていくわけです。

浜岡原発再稼働反対の集会でスピーチする大池さん

【大池】 そこから4年経って、政権は民主党から自民党に変わった。県議3期目の選挙の時に、自民党政権の下で、各地の原発を再稼働し始めようという動きになった。安全審査なんかが次々と始まって。それで、私は3期目の公約として「浜岡原発は廃炉にすべき、やめよう」と、そういう訴えをすると決めました。それは民主党の「原発ゼロ」という党の方針に合致する話だったんですよ。でも、民主党ってやっぱりあれだけの政治家の塊なもんだから、「原発ゼロ」ってキャッチコピーとしては言っていても中身は嘘なんですよ。

- 大丈夫です?これ言っちゃっても。

【大池】いいよ。やっぱり政治家っていのは、表面は繕うけれど、中身を骨抜きにするというのが上手ですよ。「原発ゼロ」、みんな国民は民主党は原発を否定してくれてるんだなと思っていたけれど、中身はそんなことはなくて。「30年間は動かしましょう。30年後に全てゼロにしましょう」という話なんですよ。要するに、今ある原発は全部動かして、殆ど老朽化して耐用年数過ぎた頃止めてけばいい、という話。結局、全部再稼働するよということなんです。

それが私も分かってきて。浜岡もそうで、再稼働をする準備が始まっちゃうわけですよ。本当に廃炉、即時廃炉で永久停止しなければいけないという訴えをすることにした。そうすると、連合というのは民間企業が半分いますから、再稼働賛成なんですね。当時の県連に呼び出されて説教もされた。「原発の考え方、改めなさい」って。結局、選挙は対抗馬を出されて、頑張ったけれど3期目は当選することはできなかった。

そういう政治家の詭弁の中で我々は翻弄されて、真剣に地元のことを考えて動いたために、女房からも言われたんだけど、「あなたが正直にそんなことやるから。結局敵を作って、割に合わない状態になったのは、あなたの馬鹿だよ」って。だけど、馬鹿でも良いけど、やり通さなければいけない。

そういう過去があって、れいわ新選組にっていう話につながっていくわけです。

山本太郎との出会い~れいわ新選組からの立候補

- れいわ新選組の候補予定者になるまでの流れをお聞かせください。

【大池】実は、1年前の県会議員選挙は立憲民主党で出ていて。県会議員落ちて、だったら次は国会議員になって「原発NO」って言いたい。なおかつ、浜岡原発を廃炉にしたい。国策だからね、原発は。しかし彼らは「原発ゼロ、30年後ね。30年間は動かしましょう」っていうストーリー。「地球温暖化、脱炭素社会の中で、原発の役割は大きいじゃないか」などということを言いながら、結局、再稼働なんですよ。本当に「即永久停止、廃炉」って言えている国会議員は静岡県にはいないから、私はそれを訴えたかったけど、立憲ではやらせてはもらえなかった。

それで、立憲は辞めて悶々としていた頃、2019年11月に山本太郎という人間が、三島と浜松に街頭演説に来るというのを聞いて。三島には行けなかったけど、浜松の街宣に行って、彼の話を聞いてびっくりしちゃった。「こんな政治家が本当にいるの?」って思ったし、そこで参議院選挙の時に掲げていたれいわ新選組の政策を見たら、一番最初は消費税で、一番最後は原発廃止。要は「原発NO」と言ってくれてると。本気で言ってると。この原発を廃炉にすると言っている政党は、日本に2つしかない。共産党とれいわしかない。れいわの山本太郎と一緒に新しい日本を作るとかそういう大きな話ではなく、山本太郎さんの力を貸してもらって、この静岡県にある唯一の浜岡原発を廃炉できるんだったら、こんな政治家冥利はないなって、あの時思ったの。

暮れにネットを見てたられいわ新選組の立候補者の公募が出ていた。原発に対する思いと、当時、副業といいますか、介護の事業も起こしていたものだから、そういう介護の今の有り様みたいな内容や問題点を列挙して公募をさせていただいた。年が明けて、名古屋で東海地区のブロックの一次面接があって、そのあと「東京で話を聞かせて欲しい」と連絡がありました。

- 一次面接があったんですね。

【大池】一次面接の試験官というか立会い人、それが大島九州男さんだった。それから事務局長面接に進んで、2日後に電話が来て「山本代表が会いたいって言ってる」と。もう会った瞬間に「一緒にやろう」となりましたね。その場の印象は凄く良くて。それで「静岡に行くから、共同で記者会見で発表しよう」となりました。

大池ゆきお(れいわ新選組)
2020年9月、静岡駅前で行われた街頭演説でスピーチ

(インタビューは後篇に続きます!)

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