【全国高校生未来会議】渡辺てる子さん登壇・演説テキスト版(2020.12.22)

渡辺てる子(れいわ新選組)

第7回全国高校生未来会議に登壇

2020年12月22日、衆議院第一議員会館にて、一般社団法人リビジョン主催の「第7回全国高校生未来会議」が開催されました。「全国高校生未来会議」は高校生が社会の課題について考察や提言をしたり、与野党の政治家や各界で活躍されている方々と交流するイベントです。れいわ新選組からは、党を代表して東京10区総支部長の渡辺てる子さんが参加。れいわ新選組のほか、自由民主党、公明党、日本共産党、立憲民主党、 国民民主党、社会民主党、NHKから国民を守る党、日本維新の会といった各政党の代表者が演説を行いました。会場の高校生とインターネット配信の視聴者による模擬投票や、交流会での意見交換、ジェンダー差別問題を議題にしたグループ発表などが実施されています。

元派遣労働者・シングルマザーの当事者として、雇用問題やコロナ禍における格差の拡大について語った渡辺てる子さんの演説テキスト版です。

「このコロナ不況下で格差が顕在化している。誰もが生きていてよかったと思える社会をつくりたい」

渡辺てる子:
高校生未来会議ご参加の皆様、おはようございます。私はれいわ新選組、渡辺てる子と申します。れいわ新選組はできたばかりの国政政党でございます。昨年の夏、参議院選挙で特定枠によって2名の重度障がい者の方を国会議員にすることができました。ただですね、このれいわ新選組を立ち上げた山本太郎という者は、(れいわ新選組の比例票) 228万票の中の99万票を得票しましたけれども落選をしてしまいました。その山本太郎は元俳優で、そして一期、国会議員を務めていて、その者が国政政党の党首でございます。私は今ご紹介いただきましたように、元派遣労働者、そしてシングルマザーということで、その当事者として今回衆議院選挙、東京10区から立候補予定でございます。

れいわ新選組は、まず何を大事にしているかということなんですけれども、もう20年のデフレの中でロスジェネ、いわゆる就職氷河期といってですね、当時、企業がなかなか新入社員を採用しなかったということで、初職(しょしょく)、いわゆる高校大学を卒業した人たちが、なかなか正社員になれず、企業に就職できず、いきなりパート、アルバイト、契約社員、派遣にしかなれない。そういった形でずっと仕事のキャリアを積まざるをえなかったという人たち。それから、私のような非正規、シングルマザー、障がい者。そういったどちらかといえば、生活困窮者、社会的弱者とされる人たちに特に照準を当てて、みんなで幸せになろうということを掲げている政党でございます。

皆さん、この事件をご存知でしょうか。この間、渋谷区のあるバス停で、路上生活をしていると思われる、私とほぼ同年代の女性が、男性に殴り殺されて亡くなってしまったという痛ましい事件があります。これ、ホームレスの女性がいかに路上で生活をすることが危険であるかということの、象徴のような痛ましい事件だったんですけれども。なぜそういう事件が起きたのか、ということなんです。誰も望んでホームレスになる人はおりません。その女性は、これまでまじめに仕事をしていました。ですけれども、非正規でしかなかった。20万円にも満たない収入の中で、毎月家賃を納めながら、不安定雇用、低賃金にあえぎながら、ギリギリの生活を送ってきた。ですけれども、このコロナ不況で仕事を失い、家賃も払えずに住まいを追われ、路上に出ざるをえなかったのではないか、ということなんです。

実は私もシングルマザー、元派遣労働者ということに加え、ホームレスを5年間経験をしております。そのホームレスの生活の中で子供二人を産みました。子供とともにいつ凍死をしてもおかしくない、餓死をしてもおかしくない。そういった生存ぎりぎりの生活の中で今、奇跡的に生き延びて、こうした場に臨まさせていただいているわけです。その中でつとに思うのは、どんな状態に生きていても、暮らしていても、人間としての尊厳を失わず、生きていてよかった、どんな人も価値があるんだと思える社会でなければいけないんだということなんです。日本はそれが今、失われています。

私のように、生活困窮者あるいはワーキングプア、そういった人たちに向けられる言葉は「自己責任」です。私も約17年派遣として勤めていましたけれども、3年前に一方的な雇い止めにあいました。派遣労働者は正社員と同じような仕事をしているにも関わらず、手当、ボーナス、退職金、一銭ももらえません。そして、これまでは交通費すらももらえませんでした。一方的に雇い止めにあった時に、派遣先企業の人事部の人に「こんなのひどいじゃないですか」と言ったら、「派遣は何年勤めても派遣なのだから、そんなものは一銭もあげることはない。何年勤めようが関係ない」という風に言われました。こういった雇用差別、身分差別というものが、まだまだはびこっています。

そして、このコロナ不況下でそういった矛盾が、格差がもっともっと顕在化しています。特に、女性は非正規労働が多いです。このコロナ不況で閉店、休業、廃業を余儀なくされた飲食店多いんですけれども、そこに勤めている人も多くが女性なんです。そういった人たちがどんどん困窮状態にある。

私たち、れいわ新選組は、現金給付をさらに続け、そして家賃免除、社会保障の拡充ということ。そしてさらには最低賃金1500円。そういったことを掲げて多くの困ってる人たちを救いたい。みんなで底上げして、誰もが生きていてよかったと、そういう社会をつくりたいと思っております。私は、今申しあげたような当事者性を活かし、国政に挑みたいと思っております。誰もが生きる状況を選べるわけではありません。不遇な方もとても多い。しかし、その矛盾を克服するのが政治の役割だと思っております。皆さんも一緒に頑張ってください。よろしくお願いいたします。

就業者に対する非正規雇用の割合は、女性が56%で男性の2倍以上

内閣府・男女共同参画局のデータによると、令和元年度における年齢計の非正規雇用比率は男性が22.8%、女性は 56.0%となっています。また、年齢階級別で見てみると在学中を除く 15~24歳と 65歳以上では男女差が少ないですが、25歳から64歳までは男女差が大きくなっています。個々人の状況や環境は異なりますが、全体的な統計を見ても男女差は大きいですね。

れいわ新選組の新型コロナウイルスに関する政策・提言

新型コロナウイルス感染拡大による影響で消費の低迷が長引いているため、人々の生活や経済活動の底上げをするための大胆な経済政策が求められています。れいわ新選組は早くから「コロナ緊急政策」を提言しています。

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